バウツェンの塹壕について

ME版バウツェンの戦い特殊ルールには、塹壕の中にいる歩兵がとれる隊形は
一般隊形と横隊の2つ記述されている。横隊に違和感があるので検討する。

1.ナポレオン戦争の塹壕
  この時代は、主に要塞の攻囲に使われている。下図は1794年のマーストリヒト要塞
  攻囲地図である(ベルナドット准将の担当地区)。色塗りした線が塹壕である。
  砲兵陣地の構築と防御に使われている。

2.塹壕の中にいる歩兵がとれる隊形
  歩兵が溝に沿って並ぶので、横隊が当てはまるように見える。しかし、100m幅のHEXで
  考えると、そうでもない。2つの考え方がある。
(1)横隊
   この隊形なら、平地と同じに側面と背面を作るべきである。ME版特殊ルールの周囲6面を
   前面とするのは無理がある。
(2)一般隊形
   この隊形なら、下図の点線で囲んだ部分を纏めて表現できる。周囲6面を前面とするのも納得する。

3.結論
  バウツェンの戦いで堡塁を守る為の塹壕なら、一般隊形が良い。
4.その他
  バウツェンの戦いで塹壕が使われた根拠は、下記の資料に記述がある。
  ・Memoirs Of Baron Von Muffling p43
  該当部分を下記に引用する。(下線部分)

<個人的な感想>
上記の塹壕守備隊(garrison of the trenches)という表現からも、横隊より一般隊形の方が良さそうである。

(補足)
2020年7月19日 ベルナドットの階級を少将から准将に修正(要塞攻略後に少将に昇進した)。